フィードバックとプレゼンテーション

Cosmetics BRANDING project

KYOTO T5より
スパ・コスメ研究チームが結成。

Cosmetics BRANDING
project 3

Research members

Asano Kaito
Fuji Yuka
Kawakami Chikoto
Kazeto Honoka
Shiraishi Yoko
Tada Misuzu
Tanaka Riku
Hayashi Misaki

研究メンバー

空間デザインコース1年 淺野 快斗
空間デザインコース3年 藤井 邑夏
ファッションデザインコース1年 風戸 穂乃花
ファッションデザインコース1年 白石 陽子
ファッションデザインコース1年 多田 美鈴
ファッションデザインコース1年 田中 陸
ファッションデザインコース1年 林 美沙季

「メイドインジャパンのコスメ ハイブランドを作りたい」と、
大阪を拠点として全国で体験を伴うスパを運営している
The Day SpaさんよりKYOTO T5に相談がありました。

「日本らしさが伝わりやすいのは、京都のエッセンス」と、
外国人の方に日本のThe Day Spaでしかできない体験や
コスメを届けたいとのこと。
KYOTO T5の学生がコスメに入れる「キーマテリアル」や、
スパでの体験やギフトまで、
全体的にリサーチ
&デザインしていく過程をここに公開していきます。

 

(3)_ フィードバックとプレゼンテーション

京都リサーチ報告会を経た私たちの元に、
The Day Spaさんより、フィードバックが届きました。

Cosmetics BRANDING project

1回目のプレゼンテーションを終えて、テーマは「四季」に決定。
四季といっても、日本以外にもありますし、
日本(京都)の四季の感覚、外国との違いって何だと思いますか?
2回目のプレゼンテーションに向けて、
私たちは「日本(京都)の四季」を探します。
実際に、製品にどのように四季を落とし込み、展開するかも発表しますが、
全員で話し合って、化粧品の展開は、
季節のめぐりを製品を通して体感できる方法で統一することにしました。
季節が春に始まり、夏、秋、冬を駆け抜けるように、
製品も、洗顔→化粧水→美容液→夜用クリームの使用する順に、
季節を当てはめて、四季のめぐりを体感できるようにします。

今回は、「日本(京都)の四季」をテーマにしたブランド、
3つを提案をさせて頂きました。
まずは、藤井・白石・田中チームから、

 

提案1
季節をまとう。
~和の心が生み出した季節の色、「伝統色」~

伝統色は、日本に限らずフランスや中国などにもありますが、
日本の伝統色は、季節の移ろいの中に美しさを見出した日本人が、
その情景や植物を一色一色表現し名付けました。
全部で「456色※財団法人日本色彩研究所」もあると伝えられ
その多くは平安時代(京都)に名が付けられました。
季節の変わり目は自然現象に過ぎませんが、
自然の美しさと儚さを愛でる「日本人の心」を
化粧品に忍ばせたブランドを提案します。

Cosmetics BRANDING project

製品展開は、 洗顔は、藤色。(成分 : 藤の花)
化粧水は、若竹色。(成分 : 竹)
美容液は、赤朽葉色。(成分 : もみじ)
夜用クリームは、白梅色。(成分 : 梅)を入れます。

Cosmetics BRANDING project

中でも白梅色は知らない人に教えたい色で、
梅の花の上に、雪が降り積もった色です。
この絶妙な薄いピンク色が、実は雪の下の梅の花を指しています。
梅の花が咲いているので、長い冬を終えて春を迎えたようにも思いますが、
雪が積もっているので、
2月~3月頃のまだ少し春は遠い寒い冬の様子が伺えます。
寒さに耐える、鮮やかな梅の花は雪の下でも輝きを放ち、
春をじっと待っている何とも愛おしい色です。
この化粧品を使うことで、
日々見過ごしてしまう細やかな季節の表情に、目をとめます。
移ろう季節の美しさと、儚さを愛でた日本人の美の心を育みます。

 

~The Day Spaコメント~

日本人ってとても美しく、繊細な感性ですね。
外国人にはもちろん、日本人にもこの製品をすすめたいと思いました。
白梅色は、日本人なら誰もが見た記憶があるのではないでしょうか?
とても共感してしまったので、
456色もある他の伝統色をもっと知りたいと思いました。
今回は、4つの製品に落とし込んで提案して頂きましたが、
もったいないので、この製品をもっと展開してほしいと思います。
クレンジング、アイクリーム、マスクなど、
展開を増やして色のバリエーションも増やせたら、
もっと良さが伝わるかもしれません。
しかし、絶妙に違う色が増えれば増えるほど、
その違いと、外国人にその情景を伝えるのが難しくなるので、
どのようにわかり易く伝えるかは課題になりますね。

 

とても好印象なスタートをきった、藤井・白石・田中チーム。
その余韻が残る中、次は、風戸・浅野チームの提案です。

 

提案2
毎日が「ハレの日」でありますように。
~四季の節目=「五節句」は、5つのハレの日!~

Cosmetics BRANDING project

節句は、季節の変わり目=節目のことを言います。
季節の節目を祝う行事は外国にもありますが、
日本の節句は、七草の節句(1月7日)・桃の節句(3月3日)・
菖蒲の節句(5月5日)・笹の節句(7月7日)・菊の節句(9月9日)の5つがあり、
五節句と呼ばれます
五節句は、奇数の数字が重なる日で昔から大変めでたい日とされ、
今も、私たちはお祝いしていますが、
実は一番馴染みのない「菊の節句」は、
奇数の数字で一番大きい「9」が重なる最もめでたい日とされていました。
ご存知でしたか?
日本の四季に一歩踏み込んだ「5つの節目」、
次の季節を迎える特別な日を想い、
自身も新しく生まれ変われることを化粧品に込めたブランドを提案します。

Cosmetics BRANDING project

(節句の本から)
-菊花にかぶせた綿の露でからだを拭い長寿を願います。
目玉焼きのように見えますが、菊の花に綿をのせた様子です。
今では少し考えられないシュールな情景。
※書籍/京都文化博物館「季節を祝う 京の五節句」より

製品展開は、 洗顔には、七草の節句。(成分 : 七草)
化粧水には、桃の節句。(成分 : 桃)
美容液には、菖蒲の節句。(成分 : 菖蒲)
夜用クリームには、菊の節句。(成分 : 菊)を入れます。

この4つの節句とその成分には、体の悪いものを祓って、
新しい自分に生まれ変わるという意味がそれぞれにあり、
化粧品にその願いを込めます。
五節句の残りの1つ、笹の節句の笹竹には、神様が宿っているとされており、
他と意味合いが異なるので、
七夕同様、短冊を吊るしてお客様にお願い事をして頂くサービスとして
提案したいと考えます。
この化粧品を使うことで、
自身の毎日を「ハレの日」へ導きます。
今日も明日もその日を想う、ハレの日コスメ。
自ら自身の新しい輝きを放ちます。

 

~The Day Spaコメント~

四季の中でも、もっとも良い日に目をつけた、
めでたい化粧品ですね。
特別感があり、贅沢なので、
ベーシックな化粧品ではなく、
集中ケアを促すスペシャルケアのラインで展開すると、
コンセプトとも合致して良い気がしました。
具体的な日が定められているので、聞いた時は、
その日以外でデイリーに化粧品を使うことに違和感がないのか
少し気になりましたが、
最後に「今日も明日もその日を想う、ハレの日コスメ。」と聞いて、
季節の節目に焦点をあてた化粧品だと思うと、
まるでクリスマスを待つシュトーレンのように、
その日を想い、待ちこがれる様子が意外と毎日使っていて
少し楽しそうだなと思いました。
どのように提供するかが課題ですが、
七夕のように、他の節句も体感できるといいですね。

 

Cosmetics BRANDING project

いよいよ最後は、林・多田チーム。

 

提案3
京都が育んだ美の精神
~「華道」で、自分自身と向き合う~

華道は、生け花という呼び方で知られる日本の伝統文化で、
室町時代に京都・六角堂の僧呂が見出しました。
西洋にも似たもので、「フラワーアレンジ」がありますが、
その違いは、花に向かう意識と姿勢にあります。
フラワーアレンジは、美しさと華やかさを表現し成立しますが、
華道は、自然を大切にする心、美しさと命の尊さを表現するもので、
日本人がいつの時代も自然に寄り添い、
育んできた心が華道には宿ります。
寒い日も風の日も凛と咲く花に魂があると考え、
仏前に花を供え、神に花を捧げています。
四季折々の草木の命が日々、太陽や雨風などに出会い、
新たな姿へ変化することに目をとめて、草木のめぐる命と向き合うことで、
自身も見つめ直せる化粧品を提案します。

Cosmetics BRANDING project

Cosmetics BRANDING project

※書籍/三賢社「いけばなときもの」より

製品展開は、洗顔は、桜。※成分も同様
化粧水は、紫陽花。※成分も同様
美容液は、キンモクセイ。※成分も同様
夜用クリームに椿。※成分も同様を入れます。

化粧品に含む、成分は1つに絞りました。
華道のいかに少ない本数で空間を演出できるかという、
引き算の美学(一花一葉)の考えから、季節を化粧品に凝縮します。
一花一葉は、不要なものを取り除いた究極の美を求め続ける心のことを意味し、
自分の本当の美しさとは何かを想い、追求する化粧品にします。

この化粧品を使うことで、華道のように、花を生けるとき、
花を見つめて感じる感情・理想とする美しさを、
自分自身に置き換え、自身と向き合います。
自身の想いを化粧品に託すことで、化粧品が本来の美しさへと導きます。

 

~The Day Spaコメント~

華道って、興味深いですね。
とても美しい姿勢があるように思いました。
しかし、私たちは、華道をやったことも無く、
むしろ全く知識がない状態なので、中途半端にも出来ないし、
まず自分達が理解するまでに、相当な時間と経験が必要だと思いました。
従って、化粧品として「華道」をテーマに展開するのは
正直難しそうだなと思ってしまいます。
華道という芸道を見出した日本人が、どのように花と向き合い、
自身とも向き合っているか、外国人にも知って欲しい姿勢だとは思います。
一度、華道についてお話を伺ってみたいですよね。
私たちが探し求めている、「本物の日本(京都)」を伝えるヒントや
姿勢がそこにあるのかも知れません。

 

以上で、2回目のプレゼンテーションも何とか終了しました!

今回は、1番はじめに提案した藤井・白石・田中チームの「伝統色」が、
圧倒的な盛り上がりを見せましたが、
次回の最終プレゼンに向けて、The Day Spaさんが今日の報告をまとめ、
ブランドの方向性を更に明確に絞られます。
いよいよ私たちの京都探しもクライマックスへ。

次回最終プレゼンへ続きます。

つづく

 

2019.05.01更新