京都文化
サブイボ通信
3

京都文化サブイボ通信 樂焼

樂茶碗づくり〈赤樂編〉
学生による授業レポート

Kyoto Art class
Report3
“Raku yaki”
Text by Sakiyama Saki


京都文化 サブイボ通信3
樂茶碗づくり
基礎美術コース 1年
崎山 紗己

(3)_基礎とは忍耐と努力

続いて、自分たちの作った粘土と、
童仙房土と再生土で作った粘土を混ぜ合わせる
“土練り”という工程に入ります。
土練りには“荒もみ”“菊練り”の二つの工程があります。

この土練りの工程がこの5週間の中でも一番の難関ポイントとなりました。

 

荒もみ

まず荒もみをします。
荒もみをすることで、粘土の硬さを均等にしたり、
土を均等に混ぜ合わせることができます。

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粘土を広げて、両手を添え、
真ん中の部分を押し込むようにして練っていきます。

この時、両腕だけに力を入れてしまいがちなのですが、
清水先生の姿を見ると、腕ではなく、
身体全体を使って練っていることを知りました。

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横にのびた粘土は真ん中に畳み込むようにして、再び練っていきます。
この繰り返しです。

普段使わない筋肉が使われているようで、 筋肉痛がすごかったです。
荒もみのしやすい粘土の硬さは人それぞれで、
水分の調整をしながら練っていきます。

 

菊練り

荒もみを終えると、次に菊練りをします。
菊練りをすることで、粘土の中の空気を取り除くことができます。
この菊練りの工程が、一番の難関。
“菊練り”という名前にもあるように、
菊の花のような模様の形を目指して練っていかなくてはなりません。
清水先生はいとも簡単にその模様を描いていくのですが、
私たちはなんというか… まるで潰れた餃子のような残念な姿に…

それでも、放課後に残ったり、休み時間に練習をして、
皆なんとか!それとなく形 にすることができました。

「土練り3年、ロクロ8年」

とよく陶芸の言葉を耳にしますが、
この土練りの工程、3年どころか私たちは樂焼の5週間の期間のうち、
たった3日間しか習得期間がありませんでした。
土練りは、この先2年生の楽焼の授業でもまた行います。
来たる未来での機会を待つだけではなく、
自主的に練習をしていかなければならないことにも気づかされました。
近いところでは卒業制作。

普段の自主制作の中でも、
これから自分が何をしていきたいのかを一度よく考えて、
学んでいかなければなりません。
常にその選択肢に追われているということを。
1年生というまだ大学生活のスタートのような時期だと
安心してはいけないことを感じました。
4年間はきっとあっという間だよ。

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徳川家康の言葉に
人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし」 という
人生には忍耐と努力が必要であることを伝えた言葉があります。
基礎美術コースの今までの授業では、
基礎の中にある忍耐を必要とする場面が多くありましたが、
基礎の中にある努力も今回は沢山見える場面がありました。

これからの色々な制作の中でも、
忍耐と努力を持って一歩一歩しっかりと踏みしめて
歩んでいきたいと思います。

つづく

 

2019.05.01更新