
「Échec des artisans職人の失敗」
空間デザインコース 永田大煇
職人のつくる「失敗」は、
これまで長い間お客さんに対して
一定して良いモノを作り続けてきたからこそ生まれるもの。
高い技術力や自信があるから少しのミスでも許さない。
現代において、誰しも一度はテレビや雑誌等で
完成された伝統工芸品を目にしたことはあるだろう。
だが興味のない人は伝統工芸品そもそも見ようとはしない。
だが、「職人の失敗」と聞くと、よく見ようとする。
失敗は伝統工芸を見る態度を変えさせることができ、
伝統工芸の本当の良さを知らない人にも手仕事の良さ、
職人の良さを伝えることができるのではないか。
という空間デザインコース 永田 大輝君によるリサーチ。
「職人の失敗」を職人へのインタビューと共に
公開していきます。
「よく見て」も分からないほどの失敗も多く、
職人のすごさを感じると共に
「よく見て」しまう行動を誘発し、
伝統工芸と自分たちの距離を縮めてくれます。
制作や調査を始め、
周りの方の反応はどうでしたか?
永田:西陣織の職人の元に取材に伺った際に、
京都の職人の精鋭を集めたイベントに招待して貰えました。
他にも京都各地の伝統工芸に通ずる方、
職人さんと話をすることができました。
そこで話した職人さんに、失敗をすることが楽しい。
完成に向けていくつかの失敗は必ず出てしまうもの。
でもその失敗にこそ次の商品が生まれるヒントがあり無駄にはならない。
ということを教えてもらいました。
木桶の職人さんに取材を行った際には、
僕が提出した今の伝統工芸の現状について注目していただき、
日本の伝統工芸がなぜ注目されつつあるのか、
世界のものづくりの流れがどうなっていくかなど、
取材に行っている立場にも関わらず、
まるで授業を受けているかのような
楽しい取材をさせてもらうことができました。
職人の失敗4
「辻倉」和傘屋辻倉 木下基廣
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職人の失敗5
「京扇堂」齊藤俊作
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職人の失敗6
「株式会社竹内」竹内直希
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つづく
2019.05.01更新