京都文化
サブイボ通信
3

樂茶碗づくり〈赤樂編〉
学生による授業レポート

Kyoto Art class
Report3
“Raku yaki”
Text by Sakiyama Saki


京都文化 サブイボ通信3
樂茶碗づくり
基礎美術コース 1年
崎山 紗己

(7)_窯を作る その2

完成した茶碗でお茶をたて、飲んでみる。

京都文化サブイボ通信 樂焼

飲み口の具合はどうだったか、どんな味がしたか。
どんな手触りだったか。
最後に茶碗としっかり向き合う。
中には最後の最後に割れてしまった子もいましたが、
それでも自分が最初から最後まで手間暇をかけた茶碗への愛着から、
何としてもその茶碗でお茶を飲みたいと、頑張る姿も。

京都文化サブイボ通信 樂焼

これが意外にも、想像よりも抹茶がこぼれない!

京都文化サブイボ通信 樂焼

樂茶碗は、手に抹茶の暖かさが伝わりやすいことでも有名です。
基礎美術コースにはお茶の授業もありますが、
まだ私たちは学んでいない段階だったので、少し残念です。

でも、これからの生活の中に
今日、私たちが作った茶碗はずっと寄り添って生きてくれることでしょう。
毎日使ってあげる人もいれば、特別な日に使う人もいると思います。

飾っておくだけ。
なんてことはせず、ずっと使い続けてあげることこそが、
最後まで土と向き合うということに繋がるのだと思いました。

京都文化サブイボ通信 樂焼

最後の合評までに、自分たちの茶碗に銘をつけます。
名を残すことでさらに愛着がわくのです。

 

樂焼きを通して見えたもの

この5週間、土と真剣に向き合ってきましたが、
土を見ている中に自分との戦いがあって、
作陶している中で、将来のことや、
今までのことを考えることが多くありました。

すぐに結果を求めてしまうことは辞め、
毎日少しずつ努力することを惜しんではいけないということ。
それは、功績などだけではなく、
人とのコミュニケーションにも現れ、人間関係にも繋がります。
茶碗ひとつ作るのにもこれだけの時間や手間がかかることを
実践を通して体験したことで、
自分が作ったものだけではなく、身の回りにあるものや、
人への心も取り戻すことができた気がします。
茶碗の中をじっと見つめると、不思議な感覚になります。
まだまだ何かが繋がっているような感覚に。

陶芸という分野に、人生の一部を捧げてみたいと思いました。

おわり

 

2019.05.15更新