京都文化
トリハダ通信
4

篆刻 和綴じ本 文人文学

“漢詩、篆刻、” とは
学生による授業レポート(3)

Kyoto Art class
Report4
“Kanshi,Tenkoku”
Text by Sakiyama Saki


京都文化 トリハダ通信4
漢詩 篆刻
基礎美術コース 2年
崎山 紗己

(3)_ 皆で一つの詩を分刻する

子夜呉歌を分刻したものを基礎美術コース2回生全員で一冊の印譜集として和綴じの本にします。
その際、担当した文の印と、自分の名前の印を押して残します。そのために、今回は自分の氏名印を作成していきます。
人それぞれ好みの字体があります。 辞書から自分の美意識にあった文字を選び、組み合わせ彫っていきます。
一つの文字を見ても、本当に沢山の字体が存在します。 私の名前は“紗己”です。 紗という字だけを見ても沢山の自体が存在していますが、糸へんが特に一番遊び心を出せるポイントで、とても悩みました。

篆刻 和綴じ本 文人文学

きっちりとした字が好きな人。 遊び心があるような字が好きな人。 本当に様々で、皆、自分の名前だということもあって、悩むこと悩むこと… 自分の家族からもらった大切な名前ですから、それだけ想いが強くもなるのです。 そうして完成した皆の氏名印を見ていきたいと思います。

篆刻 和綴じ本 文人文学

本当に個性が出ますよね。
子夜呉歌の分刻と氏名印を合わせたものを、2回生の人数分、図書館に寄贈分、先生方へのプレゼント分と何枚も押して作っていきます。

篆刻 和綴じ本 文人文学

一見単純そうな作業に見えて、腕が疲れてきます…笑 ちなみに子夜呉歌の分刻はこんな感じ。

篆刻 和綴じ本 文人文学

 

自分の名前と向き合う時間

現代では SNS が盛んで、個人情報を守るためにも多くの人が本名とは別のハンドル ネームを持っていて、いつの間にか本名よりもそちらの名前の方が世の中に出回った り、不思議な時代でもあるな、と思いまし た。
一人が多くの名前をもつ時代に、唯一無二の自分の名前という存在。 毎日の出席用紙だったり、宅配のサインだったり、自分の名前を書く時に無意識に腕が動いています。
当たり前に染み付いているようで、実は深く向き合うことを日に日に忘れてしまっていたような気がして、 氏名印を作りながら名前の由来を思い出し、改めて自分と向き合った気がします。

つづく

 

2019.08.01更新