職人
interview
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京刃物 義定

刃物の職人、
山口 悌布朗さんにお話を伺いました。
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一言に刃物といっても、その種類は様々。 身近なものでいうならば、包丁、鋏、鎌など、私たちが普段手にするものでさえ無数に存在する刃物は畳や扇子など、様々な伝統工芸を支えています。

創業360年を超える『京刃物 義定』10代目の山口 悌布朗さん。
使い手が多いからこそ、なんでも作る。使う人によって、重さも形も、素材も変えていくのは何よりも「使いやすく」するため。
ものづくりになくてはならない道具の一つである「刃物」。 人が触れるものだからこそ、時代に対応する。 そんな刃物の魅力をお話ししてくださいました。

 

(2)_ 時代に好まれるものを作りたい


京刃物 義定

刃物を作る際に特にこだわっている部分はありますか?

形とかもそう、材料とか、やり方とか、地方にある刃物を作っても面白くない。 私たちの場合は錆びない刃物を作ってる。鋼も、切れるところも、へらも錆びない。 やから年に一回くらいしか研がなくていい。 こだわりを作って「安心して売れる」ようにしようと
洗ったらすぐ錆びたなんてね、そんなんでは面白くない。昔は錆は体にいいって言うてましたけど、今は医学の発展で錆は体にようない(よくない)って言われてるので、 錆びなくてよく切れる、使いやすい包丁を作るのが私のところの強みなんです。
作っていく中で大変なことはないですけど、
使っていただいて、喜んでもらえるものを作りたい。 これがモットーですね。今は研究して作ってるさかいに。

 

山口さんが思う、京都ってどんな街ですか。

京都はかなりいい街やと思いますよ。人間性があるのかな。
昔は町内が親戚みたいでしたから。助け合って 人と人の「つながり」の街。わりかた住みやすい。 私はよく地方に行きますけど、京都に帰ってくるとホッとします。

 

山口さんが思う、京刃物の「可能性」はなんですか。

答えになるかはわからないけど、時代に好まれるものを作りたいと思っていて。 これは錆びない、割れない、だったり、何十年も使えるものだったり。 その時代に応じて、その気持ちでやっています。
それを弟子にも継いでもらえるように教えていかなきゃやしね。 やから弟子には十年我慢せぇと伝えています。

おわり

 

2019.08.15更新