「RCAとの合同プロジェクト」

RCAとの合同プロジェクト

RCAとの合同プロジェクト(5)

Joint project
Royal College of Art

Ojima Hitomi

共同プロジェクト
Royal College of Art

通信・空間演出デザインコース
小島仁美

RCAとの合同プロジェクト(5)

夏季休暇を利用し、ヨーロッパのデザイン大学の学生と新商品を企画する合同プロジェクトを行いました。
第1週、8/12-19はロンドンのRoyal College of Art (RCA)と、第2週、8/19-24
ジュネーヴ造形芸術大学(HEAD)との取り組み。
今回は第1週目
RCAとのプロジェクトについて、どのようなことが行われたのかご報告します。

 

(5)_presentation当日

いよいよ報告の日になりました。
わたしたちのチームは、最初の頃から共通してあった「使い捨てではなく、お客さんにずっと使い続けてもらえるようなもの、そして伝統を知ってもらえること」をコンセプトとしました。
また、引箔の模様のインパクトが強く、また時とともに色が変わっていくこと、貝殻や、べっ甲までいろいろな素材も生地として取り込むことのできる寛容性が面白く、この特性を生かしたものを複数案考えました。

1つ目は、美しく、現代的な引箔の模様を活かし、帯を普段着に合わせて、使いやすい生地と太さに変え、また結びやすいように、帯留め代わりにリングを使うという案です。
ほかにも竹編のランチョンマット、ワッペン、コーヒーホルダーとして使えるブレスレットなど、日常にちょっとした喜びを加えるようなものを目指しました。

RCAとの合同プロジェクト

RCAとの合同プロジェクト

RCAとの合同プロジェクト

発表時のプレゼン資料。

RCAとの合同プロジェクト

私たちチームの発表風景。真剣なコメントが飛び交います。

先生方の指摘では、引箔という素材を生かすことをもっと考えるべきだと言われました。
わたしたちはエコという概念を、ただ使い捨てしないで使い続ければと思っていました。しかし、京都には修理だけする職人さんがたくさんおり、特にこの引箔という素材は、劣化することが必然であり、修理の観点から、ものを販売するときに、修理を見据えて提供するやり方があるのではないか、との助言をいただきました。

 

結び

この共同プロジェクトの結びとして先生方より、今回気づいたこと、着想を発端として、今後も学生同士で交流、議論を続け、それぞれのテーマを発展させてほしいと話がありました。
今回指導してくださった酒井先生とRCAのDavid先生は20歳のときに出会い、以来ずっと交流を続けている間柄であり、今回の紐が次につながっていくように、自分たちでこの糸を紡いでいってほしい、とおっしゃっていました。

今回のプロジェクトを通じて感じたことは、私たちのチームは、KYOTO T5のメンバーではあるものの、日本のメンバーは2人とも関東出身で、まだまだ京都を知りませんでした。7日間、京都の街を何か面白い場所はないかなと、キョロキョロとしながら歩き回けていました。
そこでは、本当にどの通りにも、茶道具や刺繍や、工房だけでなく、販売、ギャラリーを含め、長い歴史のなかで商売を続けてきたであろうところが多いことに驚かされました。
それも、観光客向けは限られていて、玄人用にほそぼそと、どこに宣伝するでもなく、そこにただい続けて、お客さんが来るのを待っているようなお店の姿でした。その扉を開けると、多くの人が嬉しそうに、惜しげも無く時間を使って無知な私たちにたくさんの話をして下さいました。
個人的に、RCAの学生同士のつながりだけでなく、職人さんたちとのつながりもどんどん増やして濃いものにしていきたいと思っています。

各チームの今後の活動について考えた時、報告の期限がないし、物理的に集合は難しいため、今後の活動内容は自分たちの熱意次第だと感じました。
全体のプレゼンを終えて感じたのは、みんな、発想の種は見つけたものの、どんなかたちにするべきなのかとなると、短絡的になってしまいがちでした。もちろん、正解のない課題ではあるものの、この技術の面白さ、歴史的背景を活かす形とは、素材とは、というかたちに落とし込む前の深い思考が必要なのかと思います。
ついつい、自分たちの身近なものへの引用、パターンだけ使う、くっつけてみる、を考えてしまいます。
しかし、修理と購入を一緒にすることを提案する、ことや物流の姿を変えるなど、お客さんの通念を変えるような提案をデザインというのではないかと感じました。今後もこの共同プロジェクトは続いていきますので、定期的に報告をする予定です。

RCAとの合同プロジェクト

プレゼン後の手巻き寿司パーティーの様子。みんな空腹すぎて、食事に群がっています。

RCAとの合同プロジェクト

共同プロジェクト参加学生メンバーで記念撮影。あっという間な1週間でした。

RCAとの合同プロジェクト

この日に到着したHEADのメンバー、KYOTO T5、Whole Love Kyotoメンバーも交えて。このつながりが次に繋がるよう、交流を続けていきます。

おわり
HEADメンバーとの共同プロジェクトレポートにつづく

 

2019.10.15更新