職人
interview
18

浅田製瓦工場

京瓦の職人、
浅田 昌久さんにお話を伺いました。
(2)

Traditional Craftsman
interview 18
ASADA KAWARA FACTORY
KAWARA CRAFTSMAN
Asada Masahisa
浅田製瓦工場
浅田昌久

空間デザインコース 3年
溝辺 千花
ビジュアルコミュニケーションデザインコース2年
川口 水萌

私たちの身の回りでは、
様々な作業が機械化されています。

そんな中で、手仕事を守り続けた
浅田製瓦工場」の三代目、浅田昌久さん。
時代の建築方法に合わせて、重さも形も変化を遂げる
瓦は、たくさんの魅力が秘められていました。

手仕事の良さは「なんでも作れる」こと。
そんな京瓦の魅力についてお話ししてくださいました。

 

(2)_ 「なんでも作れる」こと

浅田製瓦工場

瓦以外で興味のある伝統工芸はありますか?

コラボしたいなあって思うのは截金(きりかね)かな。
でもな、漆に負けはんねん。
そやさかいに漆で金箔を貼ったらいいんやけど、
漆じゃないから、水が当たるとあかんねん。
やからまた他の方法を考えんとね。
漆の色に金箔の色が入るのはすごくかっこいいから。
豊臣秀吉が金箔してるでしょ、一番最初は織田信長の安土城ね。
やっぱり織田信長よりも豊臣秀吉のほうがすごいな。
織田信長のほうが「手間がかかって目立ちにくい」。
豊臣秀吉は「安くあげて目立つ」。

そう言う違いがあるね。
織田信長は紋様があったら紋様の底に金箔を貼って、
反対に豊臣秀吉は出っ張ってるところに金箔をはんねん。
そりゃ目立つわな。
だから安土城の金箔の貼り方と桃山城の貼り方は違うんよ。

 

「なんでも作れる」こと

浅田製瓦工場

昔から作業はされていたんですね。

嫌じゃなかったし、遊びでやってたからね。
親父は「家を継げ」なんて言うてなかった。
前の作業場では、俺をりんご箱に入れて仕事してたみたい。
だんだん大きくなってからはうろうろするようになって。
土を詰めるところがあってね、一段掘れてるところ。
そこに水張ってあったらそこで遊んでたり。
そんなことをやってたらしいわ。

 

浅田さんの思う、手仕事の良さはなんですか。

「なんでも作れる」ことやね。
基本を知ってないとできないでしょ。

 

Old is newについて

いっぱいある。
瓦が剥がれたらもう上には載せられないんです。
木材が細くなってるでしょ。
「やっぱり瓦の方が良かった」って思っても、
もう建物自体が無理なの。
瓦の重さに耐えられる木材じゃないからね。

瓦で僕が思う利点は、リサイクルできること。
もうエコ製品やから。廃材にして粉砕したら
他のものにも使えるし、害になるものなんもない。
粉砕したら路盤材(床)になるし、
インターロッキングしたら公園とか歩道にも使えるでしょ、
公園なんかに撒いておけば、
多高湿やから雨降ったら水を吸収するし、
暑くなったら水分を発散して温度を下げる。
だから、瓦を利用したらまだまだいけるし。

ガーデニングにもね、
瓦の細かいのを入れておいたら水もちがいいし、
水はけもいい。いい点もあんねん。
水の浄化もそれでできる。

使えないのは表面の炭素の膜。
これがみんな使えてないねん。
それをなんとか使えないかね。可能性はいっぱいある。

食器にも使えるよ。
山口県の瓦蕎麦があるでしょ、
あれは普通の瓦やったら一回使ったら割れるんやで。
だから瓦の粘土じゃなくて、「万古焼」。
土鍋の粘土を瓦の形にやれば、何回でも焼けます。
食器にも火にかけることもできる。
だから考えたらなんぼでもできるよ。

おわり

 

2019.10.15更新