職人
interview
19

大塚華仙

截金作家
大塚華仙さんさんにお話を伺いました。
(1)

Traditional Craftsman
interview 19
KIRIKANE CRAFTSMAN
Otsuka Kasen
截金作家
大塚華仙

ビジュアルコミュニケーションデザインコース2年
川口 水萌

截⾦とは、昔から仏像や仏画などに施される、金箔や銀箔、プラチナを使った装飾技法です。
飛鳥時代から伝わり、現代に継承されている截⾦。時には髪の毛よりも細く箔を切り、美しい模様を作り出します。
作品はもちろんのこと、その工程全てが息を飲むほどの美しさでした。そんな截⾦の技術を独学で身につけた大塚華仙さん。「京都という土地だから、たくさんの方に助けていただきました。」京都だからできる、ものづくりのありかた、そして、截⾦の魅力についてお話ししてくださいました。

 

(1)_ 手元に残らない技術

大塚華仙

截金とは、主にどういったものでしょうか。

薄い金箔や銀箔などを何枚も重ねて厚みをつけたものを、細い線状に切って模様をつくる装飾技術です。仏像に截金をするとしたら作業する順番として、彫刻から上がってきた後に彩色して、その後に截金をします。
ですから、截金は⼀番最後にする仕事ですね。
作品としては⾃分で撮った写真でしか残らないんです。 その時に⾃分の物を作っていきたいなと思って、お茶道具の⾹合を作ったりしてます。
そういうものから作品的に作っていこうと思っていて。

 

截金を始めたきっかけはありますか。

⼩学校の時にご近所に仏像彫刻教室に通っていたんです。 それが截金をするきっかけですね。 私は仏像彫刻にはまって、中学3年⽣頃まで通っていました。
元々は彫刻をしようと思っていんですけど、 ⾃分は握力が弱かったので、しばらくは彩⾊の仕事をしていました。 ⾙殻の殻を砕いた、胡粉っていう⽯膏に似たような物があるんです。 彩色は⽊の上にその胡粉を塗って、 被膜をつくり、⾊を付けていく工程です。 昔から彩⾊されているものの上に截⾦をしてあるものもあったので、 仕事の幅が広がるかな、と思って截金を始めたんです。

 

截⾦の技術はどのようにして身につけたのでしょうか。

先⽣(仏像彫刻教室)の友達が截⾦をされていたので、分からないところはその方に電話で聞いていました。それ以外は独学でずっとやっていましたね。

 

需要がないと、技術は残せない。

彩⾊から截⾦に移った思ったきっかけは何でしたか。

25歳になって1 ⼈で截⾦をする事になったんです。
その時も彩⾊と截⾦を同時にしていたんですけど、 だんだん彩⾊よりも截⾦の仕事が多くなってきて。 今はほぼ截⾦の仕事しかしていないですね。

 

時代によって截⾦が求められる場所も変わりますか。

変わってきていると思います。
どんな職業でもそうですけど、 時代によって畳・⽤具・着物というのが使われなくなっていて。 「伝統と⾰新」ですよね。 その時その時に合ったものを造っていかないと、 職業っていうのは無くなっていくんです。
少しずつ姿・形を変えていく。基本技法は⼀緒でも、 魅せ⽅っていうのを変えていかないといけない。 使う場所も考えて変えながら…。 いくら「綺麗に造れます」と⾔っても、 いくら最⾼傑作を造ったとしても、 使われないのにそれをいくら造っても需要がないんです。
だからこそ、時代時代に合ったものが出来ていくのかなと思うんです。 需要がないと、仕事もしていかないと、技術は残せない。 だから職⼈さんも、伝統産業も変わっていっているのかなと思います。

 

截金で使われる模様は何種類あるのでしょうか。

もう、数え切れない程あります。 また別の新しい柄を作ったり、 柄と柄を組み合わせたりしているので。 数えられないんです、無限にありますね。

大塚華仙

つづく

 

2019.11.01更新