FOUND KYOTO

FOUND KYOTO(2)

FOUND KYOTO
CRAFTSMAN TOURS

Mizobe Chihana

空間デザインコース 3年
溝部 千花

KYOTO T5(京都伝統文化イノベーション研究センター)が主催する職人ツアー。

京都の旅館やホテル、ゲストハウス等宿泊業に携わるスタッフさんと一緒に京都の職人さんの工房を巡ります。実際に制作過程を見てもらい、職人さんと話すという場をつくることで、技術はもちろんのこと四季に寄り添うものづくりを体感してもらい、京都の本当の姿を伝えられる人を増やしていきたいと考えています。

 

第一弾として10月に開催されたツアーでは旅館の女将さんや十二単の職人さんらが参加。今回行なったツアーの様子を少しご紹介します。

 

(2)_帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

帆布鞄の工房

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

次に訪れたのは、帆布鞄を製造販売されている『一澤信三郎帆布』さん。
職人の丁寧な仕事による帆布鞄。現在のアパレル産業と違い、製造直売されています。また過去に販売した製品全て、同じ素材なので修理が可能です。
創業当時から変わらない制作過程や想い「時代に遅れ続ける」ことについて教えていただきました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

職人の道具入れから始まった帆布鞄作り。これまでのあゆみや、一つのアイデアからものになるまでの過程、唐紙をつくられる唐長さんとのコラボについてお話ししていただきました。
余分なデザインを省き、お客様が見ないような裏地の縫い目などの細部まで追求されたこだわりを聞き、参加者のみなさまは実際に鞄を手にとってご覧になり驚かれていました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

工房では、帆布独特な香りが。
また木づちとミシンの音が鳴り続けていました。
戦前から同じミシンを使って作業されており、ほとんどが手作業。「どの工程が難しいか」「何年この仕事されているか」などの質問に、職人さん方は笑顔で気さくに答えてくださいました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

 

唐紙の工房

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

最後に訪れたのは、夫婦で50年唐紙づくりをされている『唐長』さんの工房へ。
唐紙は中国の唐から伝来し、
400年変わることなく守り続けられた日本独自の文様。
全て手摺りで、時代のライフスタイルに合わせ形が変わります。京都の四季に寄り添うものづくりについて教えてくださり、作業工程も見せていただきました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

写真は400年間使われ続けている版木。裏面には「天保 拾四」の文字が。
唐紙伝来時 紋様のある和紙として使われていましたが、 次第に襖や天井にも使われるようになり、 大きな和紙に左右上下、連続して摺ることができるよう紋様が繋がるような仕組みになっています。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

唐紙を作る際に、絵の具を作る・紙を染める・摺るという 全ての工程を手作業で行っておられます。
赤・青・黄色の三色と雲母(キラ)と呼ばれる輝きを持つ粉を用いて 唐長の色が作り出されます。
唐長のご夫婦は京都の路地や公園を散歩し、 自然の色をヒントに唐紙の色を作っておられます。 「京都の色は唐長の色」と現当主 千田さんはお話しされていました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

実際に唐紙を使われている寺社仏閣やお城の話。
エルメスとのコラボ商品についても参加者のみなさまはとても興味を持たれていました。

 

最後に

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

最後に京都造形芸術大学にて、 KYOTO T5(京都伝統文化イノベーション研究センター)の活動について お話しさせていただきました。

帆布鞄の工房 / 唐紙の工房

私たちは日頃、京都でものづくりをしている方々にインタビューを繰り返し行っています。自分には遠い存在だった京都の伝統文化職人さんに直接繋がることで、技術の高さや価値以上にその面白さや魅力に気づきました。

このツアーを通し、参加される方に制作過程を実際に見てもらい、職人さんと話すという体験の場を作ることで京都の四季に寄り添うものづくりを実感してもらい、京都の本当の姿を伝えられる人を増やしたいと考えています。
「京都で生まれ育ったが、ものづくりをしている職人さんがこんなにも身近にいるなんて知らなかった」とご感想いただけて、とても嬉しかったです。

おわり

 

2019.12.15更新