京都文化
トリハダ通信
6

京都×基礎美術

“おもしろい” ってなに?
学生による授業レポート

Kyoto Art class
Report6
“Board game”
Text by Sakiyama Saki


京都文化 トリハダ通信6
ボードゲーム
基礎美術コース 2年
崎山 紗己

基礎美術コースの学生は今までのサブイボ・トリハダ通信のように5週間をかけて1つのお稽古や授業をすることで学んでいますが、例外として、金曜日の午前中には年間を通して学んでいる授業があります。
2回生の後期の授業は“ゲームデザイン”今までの記事を読まれていた方の中には、えっ?と思われる方もいるかもしれません。
一見、今までの授業に共通していた伝統文化や京都のことからかけ離れているようなイメージがありますが、実はそこに私たちがずっと探し、学んでいる“基礎”が潜んでいるのです。

 

(3)_京都×基礎美術

前回までは既に商品として販売されているボードゲームをプレイし、どんなゲームがあるのか?
このゲームはどこが面白いのか?
ルールブックはどのように書かれているのか?
そして私たちの身近にある面白いを見つけてみたり、そこからミニゲームを考えてみたり、様々なベース、基礎を学んできました。
ここからは3チームに分かれて、それぞれのゲームを作っていきます。
ここでテーマの再確認です。

 

テーマ:京都×基礎美術

大きなテーマとしては“京都”そしてそこに更にプラスして、重要なことは私たちは基礎美術コースの学生だということです。
2年生の後期までに基礎とは何か?を考えながら、座学よりも実体験として多くの伝統文化や技術を学んできました。
もし、その実体験をゲームにすることができたら?
もし、技術をゲームとして伝えることができたら?
ゲームという別の表現と組み合わせていくことで私たち自身ももう一度、学んできたことを考え直すことができるかもしれません。
よく人に伝える、勉強を教えることは自分の学びへと繋がると言われることがありますが、まさにこのゲームの授業もそこに辿り着けるのではないでしょうか。
ゲームという言葉を聞くと、なんだ、遊びじゃないか。と多くの人に思われてしまうかもしれません。
しかし、遊びの中に学びの基礎があるとも私は思います。それでは3チームの紹介をしていきましょう。

 

テーマ:陶芸(樂焼)

樂焼(らくやき)

京都×基礎美術

まずは私が所属しているチームです。
陶芸の中には、信楽焼、伊万里焼など、 よく耳にしたり目にするものがあるとは思いますが、 樂焼という名前を聞いたことがある方は少ないのではないでしょうか。
樂焼は16世紀後半、安土桃山時代の頃、樂家初代長次郎が、聚樂第に屋敷を持っていた千利休の指導のもとで、 聚樂第を建造する際にでた土、聚樂土を使ってつくったことから、聚樂焼としてできたのが始まりとされる長い歴史を持っています。

私は1年生で赤樂、2年生で飴樂というものを学びました。
楽焼については私がサブイボ通信で赤樂について、鈴木日奈惠さんがトリハダ通信で黒樂について記事を書いているので是非そちらもご覧ください。
樂焼では、まず山に土を取りに行って…土をつくって、菊練りをして、成形、道具作り、素焼き、釉がけ、本焼き…などと、細かく様々な段階がありました。
私たちは当初、その全ての段階にミニゲームを組み込ませ、順を追っていくようなゲームを考えていましたが、あまりにも複雑化してしまうことから、ルールを考えることに大変苦戦することとなりました。

ゲームを作るとき、一度考えたことを自分たちで実際にプレイしてみる。
そこからまた改善をしていく、その作業を繰り返していきます。
何度も繰り返していくうちに、細かい工程を全てゲームに詰め込む必要はないのではないか?という結論になりました。

ルールブックの他に、樂焼のコラムが別紙で付属していてもいいよね。
樂焼と聞いてもピンとこない人の方が多いのが現状ではあると思うので、ポップな陶芸ゲームに見せて、まずはこのゲームをやりたい!と思ってもらうことから樂焼に興味を持ってもらう流れを作るのもいいかもしれないよね。
などと様々なブラッシュアップを日毎に重ねていきました。
こちらが制作途中のものです。

京都×基礎美術

茶碗のミニ駒があったらちょっと嬉しいよね。とか思っちゃったり。
伝統工芸と聞くと多くの人から固そうなイメージを持たれてしまうことから、全体的にポップな表現に変えてみたり。
箱が置いてあった時に、それを手にとってもらえるかどうか、というところにピントを合わせて色々と工夫しております…笑
特にみてください、この題名の長さ。 “職人になりたくて窯元に入門したのになぜか茶碗が割れていく”
「どういうこと?」「茶碗をつくるゲームなのでは? 」「えっ、割れるの?」
と思われた方もいると思います。
そこが私たちのゲームのポイントなのです!

次回、陶芸ゲームの内容と残り2チームの 途中経過の様子をご紹介します。
ちなみに他の2チームは、 たて花のゲームと…

京都×基礎美術

禅のゲームです!

京都×基礎美術

お楽しみに!

つづく

 

2020.02.01更新