職人修行日記

03「帽子絞り」

京都にはたくさんの学生が住んでいます。 そんな中、職人さんのことろで修行を行っている学生と出会うことができました。
職人さんの仕事を1番近くで見て、感じているその学生は日々どんなことを感じ、発見し、考えているのでしょうか。
今回は京都造形芸術大学 美術工芸学科 染織テキスタイルコース 大西香菜子さんにお話を聞きます。

 

 絞り染めの中に「帽子絞り」という技法があります。 帽子絞りは ナイロンやビニールで生地を包み、糸で括り、 染めないところをつくることで模様を出します。

職人修行日記

その帽子絞りの方法を 田端さんに教えていただきました。 工程は言葉でいうと 「縫う」「寄せる」「括る」があります。 1.「縫う」 染めるところと染めないところを分けるため 境目となるところを糸で縫います。

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ここの縫う幅で仕上がりが変わります。 そのため作りたい模様に合わせて幅を変えます。 2.「寄せる」 先ほど縫った糸を引き、布を均一に寄せます。

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ここで境目の仕上がりが変わります。 3.「括る」 寄せた糸に合わせてナイロンを巻きつけ 力を入れて糸で括ります。

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括り方によってはナイロンの中に染料が入ってしまいます。 こうして帽子絞りが完成します。 すべての工程に職人の技が詰まっていました。 作りたい模様に仕上げるには ひとつひとつの工程を丁寧に調節することが 大切だと感じました。 また、しっかり括った帽子絞りは、 染めているときにはもちろん解けません。 ですが、 染め終わったあと解くときには、 先の糸を引くだけで簡単に解けるようになっています。

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私がはじめて挑戦したときは 「やってみると難しい!!」 田端さんは淡々と寄せて括りますが、 私はなかなか思い通りにはいかず、 力加減で糸が切れたり、うまく括れなかったり… 実際にやってみることで気づくことがたくさんありました。 今の私は、 単純なかたちであれば染め分けられるようになりましたが、 まだ、複雑な形はなかなか思い通りにいきません。 私もいつか田端さんのように絞れるようになりたいと思いながら 今日もがんばります。

つづく

 

2020.03.01更新