舞妓の御用達

舞台小道具 小丸屋住井

舞妓、芸妓さんの存在は知っているけ
んな生活を送っているのか、けの職人さん関わっているのか
私たちにとってそれは謎に包まれたままでした。

日本に昔から変わら残る文化あり
海外からも反応の大きい文化あるのに
日本人のほとんどがその実態を知らないのではないでしょうか。

そんな“気になる”気持ちから
舞妓さんの頭の先から足の先まで徹底解剖する企画
スタート。
この記事を通して、日本に残った文化“美しい謎”を一緒に解明していきましょう。

 

第11回
舞台小道具 小丸屋住井 木野高利さん

第11回目は京都花街の風物詩である舞妓さん芸妓さんの舞台で使用される小道具を貯蔵していらっしゃる小丸屋住井の木野高利さんにお話をお伺いしました。

第10回目でご紹介した通り、小丸屋住井さんは舞妓さん・芸妓さんが配る京丸うちわを作られています。その京丸うちわが誕生した頃、芸事にも造詣が深かった小丸屋さんは日本舞踊の小道具なども多く所有していたため、戦後には「小丸屋小道具店」を始められ、今日では京都の春の風物詩「北野をどり」「都をどり」「京おどり」「鴨川をどり」の舞扇子や舞台小道具を担当していらっしゃいます。また各流派の師匠の舞踊会の小道具、狂言方とつけ打ちをし、裏方として舞台を支え続けておられます。

今回のインタビューでは実際に立方さん(踊られる方)が舞台で使用する小道具を手に取り、見せて頂くことができました。

こちらは舞台で実際に使われるお面です。
手にとって見ると思っていたよりも重く、裏を見せてもらうとお面は木彫りでできていることがわかります。
お面の裏、中心より下の部分には木の突起がついています。立方さんはこの木の突起を口に咥えることでお面をつけているんだそうです。
「ひも等で頭に固定するのではなく、口で咥えてお面をつけることで後ろを向いた一瞬の間にお面の付け替えができる。咥える木部分の周りが赤くなっているのは立方さんの口紅がついているんだよ。」と教えていただきました。実際に立方さんが使ったものに触れることができて感動しました。

こちらは実際に舞台で使用される玉手箱です。
紐は片手でも簡単に解けるように、そして紐を解くと簡単に箱が開くようにと舞台のための工夫が施されています。実際の舞台では玉手箱の中におじいさんのお面を仕込んでおいて紐を解いて箱の中をのぞいている隙におじいさんのお面を口に咥えることで浦島太郎が歳をとってしまうあのシーンを演出しているそうです。
この玉手箱にも立方さんのための工夫が施されていました。

そして驚いたのは貯蔵されている小道具の量です。扇子だけでもこの写真に写っている倍以上の量が貯蔵されていました。
扇子は舞台の内容、演じる人物や年代によって細かく使い分けがされるそうで、扇子の柄だけでなく骨の数や大きさも少しずつ違うものを揃えていらっしゃるそうです。

今回見せていただいた様々な小道具には舞台で演じる立方さんのための工夫が施されていて、その一つひとつが華やかな舞台を支えているのだと学びました。

小丸屋住井さんのように裏方で支えている方がいるからこその舞台であるということを知ることができ、またこれまでとは違った見方で花街の踊りを楽しむことができそうです。

 

おわり

2021.04.01更新

 

Maiko purveyor 11
Butaikodougu Komaruya SUMII

Text by:
Nakakita Mao
Araki Momoka

「舞妓の御用達 」#11
舞台小道具 小丸屋住井

文:
中喜多 真央(空間デザインコース 卒)
荒木桃香(クロステックデザインコース 2年)