From T5
#研究員紹介|01


花瓶になるとき

KYOTO T5は京都芸術大学の通学部、通信教育部に通う学生メンバーで構成されており、京都の伝統文化についてのリサーチ・研究を行なっています。

アートやデザイン、歴史遺産など、それぞれの専門領域を横断するように集まった研究員たち。そもそもどんなきっかけで京都の伝統文化に興味を持ったのか。KYOTO T5での活動と自身が学ぶ領域の関係をどのように考えているのかなど、このコンテンツでは、KYOTO T5の研究員たちを月替わりで紹介します。

今回紹介させて頂くのは、基礎美術コース4年生の谷口雄基さん。KYOTO T5のリーダーとして全体の役割分担や職人インタビューを担当している。

一方で、作家としても活躍しており、主に受容をテーマにした油絵などを制作。他にも、KYOTO T5を通して職人さんの技を自分の中に取り入れようという考えから、3Dプリンターを用いた漆塗りの花瓶を制作するなどの試みも進めている。「自分の作品が評価されたら伝統工芸が再評価されることに繋がる」という感覚がそこにはあるのだ。

そんな谷口さんも元々は伝統工芸には興味がなかったが、大学進学をきっかけに「関心のない分野にあえて飛び込むことで見えてくるものがあるのではないか」と、伝統工芸を幅広く学べるコースに進学。そして先輩に誘われたことをきっかけにKYOTO T5の活動に参加するようになる。その中で職人さんの人柄や工芸品に込められている想いなどに惹かれていき、今では率先して職人さんの元へ足を運ぶようになった。

「伝統工芸の面白さに段々はまっていった感じです」と笑顔で話す谷口さん。花瓶を題材に作家活動をしている谷口さんは、「誰かを受け入れる存在になりたい」という信念を持っている。だからこそ自分が花瓶となり花と見立てた職人さんに脚光を当てるイメージで、どうしたらKYOTO T5で出会う職人さんを一番上手く魅せれるかを常に大事にし、日々取材活動に取り組んでいる。

油絵や花瓶などの作品も「どうやったら花を綺麗に見せれるか」の掛け合わせで考えついたという。もしかしたらご自身が「花瓶になるとき」の感覚が作家活動に大いに繋がっているかもしれない。


研究員紹介
#01
谷口雄基

文:深井恵(グラフィックデザインコース)

From T5
#研究員紹介|01


花瓶になるとき

KYOTO T5は京都芸術大学の通学部、通信教育部に通う学生メンバーで構成されており、京都の伝統文化についてのリサーチ・研究を行なっています。

アートやデザイン、歴史遺産など、それぞれの専門領域を横断するように集まった研究員たち。そもそもどんなきっかけで京都の伝統文化に興味を持ったのか。KYOTO T5での活動と自身が学ぶ領域の関係をどのように考えているのかなど、このコンテンツでは、KYOTO T5の研究員たちを月替わりで紹介します。