KYOTO T5とは


ごあいさつ

いまコーヒーや流行りのお菓子には並ぶのに“伝統”に並ぶ人はいません。
高くて、偉くて、近づきにくいというのが“伝統”のイメージで、
頑固で、気難しく、すごいというのが“職人”のイメージです。
当たり前ですがそんなところに人は集まりません。

でも「京都」には人が集まります。
そのおかげで「京都っぽいもの」がよく売れています。
ある職人さん曰く「“京都”とさえ言っておけば売れる」。
ほんまもんでないものばかりが手に取られることは
京都にとっても、買う人にもナンセンス。

KYOTO T5(京都伝統文化イノベーション研究センター)は
伝統工芸と京都の本当の姿に光を当てます。
職人さんは別に頑固ではありませんでした。
偉そうにもしてなくて、どちらかというと困って弱っていました。
ただし、技と素材はすごいです。底が見えません。

伝統工芸は近づきづらい。
この誤解を解消し、自分も欲しくなる
「かわいい伝統」「かっこいい伝統」「おしゃれな伝統」を世界に持っていきます。
私たちはそれをイノベーションと呼びます。


定義と目的

「伝統文化」とは、

・時代を経る中で社会活動や政治動向といった世間の荒波に揉まれつつも伝わってきたもの。
・新たに生み出されたものが、さも古くから続いてきたものとして称されて、そのように人々が認識したもの。

それは、単に「ある」のではなく、先人が歩んできた道や、遺して行こうとする弛み無い営為があって、はじめて我々現代に生きる人間は接することができる。

さらに、単に古儀を墨守してきたわけではなく、それぞれの時代に合わせて、
必要に応じて変化しながら受け継がれてきたもの伝統文化を生み出してきた。

「イノベーション」とは、

新しいものを生産する、あるいは既存のものを新しい方法で生産することであり、生産とはものや力を結合することと定義される(『経済発展の理論』Schumpeter)。

伝統文化には、必ず生み出された瞬間があり、また優れた普遍的な価値観を持つ文化として消化させたクリエイターたちは、常にその時代の最先端の文化を創造していた。

本研究センターでは、上記を具現化する伝統文化におけるイノベーションの創造を目指す。

(参考文献:茶道教養講座①『伝統文化』/野村朋弘/淡交社)


メンバー


メンバー

小山薫堂(京都芸術大学 副学長)
大野木啓人(京都芸術大学 前副学長)
永田宙郷(ててて協同組合 共同代表)
酒井洋輔(CHIMASKI / Whole Love Kyoto)
一澤信三郎(一澤信三郎帆布)


指導教員

酒井洋輔(CHIMASKI / Whole Love Kyoto)
吉田大作(京都芸術大学クロステックデザインコース准教授、スタートアップ支援室長)


事務局

笠原美希(京都芸術大学 社会実装支援課)


研究員STUDENTS

谷口 雄基/基礎美術コース 3年
伊賀 春香/基礎美術コース 3年
鈴木はな佳/ファッションデザインコース 3年
則包 怜音/油画コース 2年
荒木 桃香/クロステックデザインコース 2年
滝井 智恵/クロステックデザインコース 2年
富塚 千璃/空間デザインコース 2年
桝田 菜月/ファッションデザインコース 2年
箱石 かなで/プロダクトデザインコース 2年
山田 暖子/こども芸術 2年
北 結衣/文化財保存修復・歴史文化コース 2年
山田 恵美/基礎美術コース 1年
安彦 美里/基礎美術コース1年
石原 咲良/アートプロデュースコース 1年
リ イクン/大学院 文化創生領域

長澤 遥司/京都工芸繊維大学 3年
吉川愛佑梨/ファッショインデザインコース 3年
工藤莉菜子/キャラクターデザインコース 2年
江川 乃重/VCDコース 2年
庭田 咲綾/ファッショインデザインコース 2年
佐々木 心/ファッションデザインコース2年
宮川 滉清/文化財保存修復・歴史文化コース 2年
高崎 美萌/基礎美術コース 1年
梅田 有里/空間デザインコース 1年
加藤 未羽/空間デザインコース 1年
笠浪 萌愛/ファッションデザインコース 1年
清水 陽名/空間デザインコース 1年
新里 小春/ファッションデザインコース 1年
リ セツエン/ファッションデザインコース 1年
北明 未羽/アートプロデュースコース 1年
筒井 希緑/文化財保存修復・歴史文化コース 2年

杉浦 康子/アートライティングコース
千葉 晃/文芸コース
深井 恵/グラフィックデザインコース
村越 美里 /グラフィックデザインコース
今城 偉賀/芸術教養学科