製品デザイン・企画
#01


【EYEVAN×京都の職人】 第一弾 THE EYEVAN 祇園店 眼鏡にまつわるものづくり

1972年に設立され、今年で50周年を迎える眼鏡ブランド「EYEVAN」。世界に誇る精密なクラフトマンシップを根底に、福井県鯖江市で品質の高い眼鏡作りを50年間続けてこられました。『着る眼鏡』というコンセプトの下、眼鏡をファッションの一部として、日本国内や世界に向けて発信しておられます。

「THE EYEVAN 京都祇園店」が2021年5月にオープンされたことをきっかけに、KYOTO T5・Whole love kyotoは、京都の職人さんと眼鏡にまつわるものづくりに関わらせていただきました。最終的に完成したものは5つのアイテムで、眼鏡をかけた鍾馗さん、めがねモチーフの水引のラッピング、2種類のうちわに手ぬぐいです。京都だからこそできるユニークなアイデアが詰まった商品が完成しました。今回は今回の成果について、EYEVANの川﨑さん、高嶋さんにお伺いしました。

はじめに、印象深かったことをお聞きしました。「京都の職人に話を聞いた時は面白かったですね。その中でも『続けていくことの大変さ』みたいなのが印象に残りました。それは京都ならではというか。何百年も続いてきたものなので、自分のとこで終わらせられないというか。残ってきたからにはやっぱりそれだけの価値があると思うので。鍾馗さんとかも、瓦って今そんなに使われないかもしれないですけど、やっぱり良いものだから残ってきたわけであって。」京都の職人さんと接する中で、技術を今後も残していくことができるかという、そこにある『誇り』を感じたとおっしゃっていました。普段、京都の職人さんと関わりのない川﨑さんや高嶋さんならではの視点を知ることができました。


眼鏡だけじゃない、日本の文化との関わりを発信できたという成果。

当初、店舗を祇園に構えるということは、とてもハードルが高いことでした。そんな中でも、京都に根付くために、京都の人々と何かをしたいという思いが強くあったという川﨑さん。祇園という場所に店を構えたら、これまで関わりが無かった方たちにも知っていただけるのではないかという期待もあったそうです。

「祇園にお店があることで、EYEVANとしては、伝統工芸という目線で、日本の歴史や伝統を知ってもらうという相互作用がありました。それは京都にお店を出すことができたからこその効果ですよね。」祇園店を出店するに当たって、今までにない取り組みができたと語ります。

KYOTO T5・Whole love kyotoと関わる中で、WEBやSNS、インスタグラムなどを利用した活動が良かったことも教えてくださいました。職人さんのムービーを発信することで、EYEVANの、眼鏡だけ
だったこれまでのイメージから広がりが起きたそうです。世界中の方々にEYEVANの取り組みとして、眼鏡だけじゃない、日本の文化との関わりを発信できたことが大きな成果につながりました。


クラフトマンシップを大切にするからこそ、職人さんも盛り上げていきたい。

続いて、京都の職人さんと鯖江の職人さんの違いについてもお聞きしました。

鯖江の職人さんは京都の職人さんとは違い、分業制のため、自分が職人であるという意識が湧きにくいのだそう。だからこそEYEVANでは、職人さんが仕事に誇りを持ってもらえるような工夫をし、モチベーションを高めています。

「海外の展示会にうちが出す時に、職人さんたちを一緒に連れていったりすることもあるんですよ。自分達の作った商品がどういうところに並んでいて、どういう風に評価されているのかっていうのを見たら、職人さんもきっと嬉しいし、仕事に誇りを持てるじゃないですか。やっぱり職人さんの一つ一つの作業があって、品質の高い眼鏡が生まれているので。」

このように、クラフトマンシップを大切にするEYEVANというブランドとして、鯖江の職人さんを盛り上げていきたいと語ってくれました。京都の職人さんと鯖江の職人さんとでは、伝統工芸への関わり方も感じることも全く違い、それぞれの職人さんが違う誇りを持っていると感じられるお話でした。


100年続く『My EYEVAN』を目指して

「今回の取り組みが、京都の職人さん達と一緒に何かを作ることで、EYEVANのことを知ってもらうことにも繋がる、すごく大きなフックになると思います。」

最後に、今後の展望について、川崎さんと高嶋さんにお聞きしました。

「せっかく50年続いたので、更に今後の50年。100年ブランドとして続くような取り組みができたらいいと考えております。この間うちの社長が別のインタビューで話したことなんですけど、100年ブランドを目指すっていうことを明言してて。それってやっぱりすごいことなんですよね。EYEVANも50年続いてますけど、いろいろ経て中の人も変わったりとかして、ようやく50年。これから50年、さらに続けばいいですよね。」

「自分達はやっぱり眼鏡ばっかりに取り組んでいたので、他の分野で、どういうものが作れるのかなっていう可能性も知りたいです。色々幅広いのができたら面白いなと思うので、そういったアイデアとかももらえたらうれしいですね。そこで何かできたら面白いのかなと思います。」

たくさんの人にEYEVANの商品、『My EYEVAN』を身に着けてほしい。そしてEYEVANが100年続くブランドになってほしい。そんな願いの中の取り組みの一つとして、今回のコラボがたくさんの人にEYEVANを知ってもらえる機会になったらうれしいと話してくれました。京都に店舗を持つEYEVANだからこそできることが、今後も続いてほしいと感じるお話を伺えました。


※このものづくりについては、EYEVANが職人へインタビューをした記事をEYEVAN公式サイトにて読むことができます。「福井・鯖江と京都。ものづくりの縁で繋がる。」https://eyevan.com/world/kyoto/



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#01
【EYEVAN×京都の職人】
第一弾 THE EYEVAN 祇園店 眼鏡にまつわるものづくり

文:
西岡菫(文化財保存修復・歴史文化コース)

撮影:
稲村かおり
中田拳太

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【EYEVAN×京都の職人】 第一弾 THE EYEVAN 祇園店 眼鏡にまつわるものづくり

1972年に設立され、今年で50周年を迎える眼鏡ブランド「EYEVAN」。世界に誇る精密なクラフトマンシップを根底に、福井県鯖江市で品質の高い眼鏡作りを50年間続けてこられました。『着る眼鏡』というコンセプトの下、眼鏡をファッションの一部として、日本国内や世界に向けて発信しておられます。

「THE EYEVAN 京都祇園店」が2021年5月にオープンされたことをきっかけに、KYOTO T5・Whole love kyotoは、京都の職人さんと眼鏡にまつわるものづくりに関わらせていただきました。最終的に完成したものは5つのアイテムで、眼鏡をかけた鍾馗さん、めがねモチーフの水引のラッピング、2種類のうちわに手ぬぐいです。京都だからこそできるユニークなアイデアが詰まった商品が完成しました。今回は今回の成果について、EYEVANの川﨑さん、高嶋さんにお伺いしました。