口で楽しむ石
──石のスプーンは触り心地がいいですね。どんな加工がされていますか？
ざらつきのある面は手仕事でやって、もう片面は機械でカットしてみがきをかける。お墓とかで見かける鏡面仕上げはちょっといやらしいから、すこしマットな仕上げにしてある。使ってるうちに滑らかになってくる。
──使うほど味が出ますね。初めてアイススプーンを石でつくってほしいと聞いた時はどう思いましたか？
できるかなあと。ある程度の薄さにはなるからまあ出来んくて元々だろう、と。基本的に需要がないからこんなに小さいものをつくったことはない。聞いた手前やってしまう？って感じ。
──西村さんでもつくれるか分からなかったですよね。
そうだね。一番は石を機械でカットするときにパンと飛ばないか。それをクリアできればあとは磨くのは楽だからつくれる。
──どんな種類の石を使われていますか？
黒鞍馬石っていう、普通の鞍馬石より密度が高い石を使ってる。最初はピンクの石とか使おうとしたけど、黒鞍馬石は緻密で水分を吸いにくいからスプーンに向いてるかなって。
──他の色々な伝統工芸と、同じ規格で並べられて販売されることに対して思うことはありますか？
何とも言えないけど、石でも出来るよ？ってことくらい。
──一緒に石のスプーンで西村さんと試食会をしたいですね。
About Whole Love Kyoto
#15
西村石灯呂店
西村大造
文：
鈴木穂乃佳（基礎美術コース）
撮影：
中田挙太
Whole Love Kyoto HP｜ICE CREAM GIFT：
https://wholelovekyoto.jp/2020/08/21/ice-cream-gift-_-%e9%a4%9d%e9%87%91%e5%85%b7-%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%bc%e3%83%b3/
